日時と会場

8/3㈰15:00~16:30 TIB 39番ブース

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事業発案の背景

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○スポーツが持つ力

スポーツには、日本中の人々を幸せにする力がある。私はそう信じています。 2022年にカタールで行われた、FIFAワールドカップはその好例です。日本代表の快進撃とともに生まれた数々のドラマを覚えている方も多いことでしょう。あの時、私は友人たちといくつもの試合を観戦していました。試合を観戦する中で生まれる興奮や感動。試合終了後もそれらの感情は冷めやらず、ニュース番組やSNSを通して何度も反芻していたことを鮮明に記憶しています。大会期間中の日本国内には、単なるひと時の熱狂に留まらない、社会的な繋がりや充足感が確かに存在しました。

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また、ワールドカップのようなプロスポーツの観戦体験からだけではなく、私は自身がこれまでに歩んできた人生からも、スポーツの持つ力を強く信じています。 私は約11年間に渡って、バスケットボールというスポーツに関わり続けてきました。バスケットボールを通して得た能力や経験、そして多くの人々との出会いが、間違いなく私の人生を豊かなものにしてくれています。 上記のような体験・経験から、スポーツには「人の心を動かし、明日への活力を与える力」や「コミュニティの形成を促進し、人々を繋げる力」──「人々を幸せにする力」があると、私は確信しているのです。

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○スポーツが持つ力を最大化する、「生涯スポーツ」という考え方  スポーツが持つ力を最大化するためには、スポーツに親しむ人々の数を増やしていく必要があります。そこで重要となってくるのが、「生涯スポーツ」という考え方です。  生涯スポーツとは、年齢や体力・目的に関わらず、誰もが生涯に渡ってスポーツに親しむことができる環境や活動のことを指します。生涯スポーツには、健康の保持増進・体力の向上以外にも、「集団の中で自己の個性を発揮し、自己実現を可能にする」「人間的なふれあいを深め、他者との連帯感をもたらす」「国際的な相互理解と友好・親善を深める役割を果たす」などの意義・役割があります。  日本では現在、スポーツに親しむ人々の数を増やすために「第3期スポーツ基本計画」が推進されていますが、この計画内でも「生涯スポーツ」の重要性は強く認識されています。計画実現に向けて達成するべき目標として、国民のスポーツ実施率の向上や、生涯に渡って運動・スポーツを継続したい子供の増加等が設定されていることからも、それは明らかです。

○体育と「生涯スポーツ」の密接な関連  スポーツに親しむ人々の数を増やそうとしているのは、日本という国家だけではありません。プロスポーツ機構、アマチュアの地域スポーツ団体やレクリエーション施設等、様々なステークホルダーがスポーツの持つ力を信じ、それぞれのターゲットに働きかけてスポーツの裾野を広げようとしています。  そのような中、日本には「運動・スポーツへの事前の興味関心や意欲を問わず、日本に住まう全ての人々をターゲットに運動・スポーツの魅力を伝えることが可能で、しかもほぼ確実に全てのターゲットに対してリーチできる方法」が存在します。それが、学校教育における科目の1つである「体育」です。  義務教育課程の一環である体育を通して、日本に住まう全ての人々は運動やスポーツを通じた体力の向上、健康の増進、協調性や競争心などの育成といった「生涯にわたって運動に親しむための基礎」を培う教育を受けます。日本の人口は約1億2000万人と言われていますが、その内のほぼ全ての人々に運動・スポーツの魅力を届けることができる体育授業は、私が信じる「スポーツが持つ力」を最大化するために有効な方法であると言えるでしょう。

○体育教育が抱える課題

体育授業における苦い経験によって、運動・スポーツ嫌いな子どもが生まれてしまうケースが多いことは事実です。

子どもたちにとって楽しい体育授業を実現するために、教師たちの間では常に授業の質を向上させる重要性が叫ばれ続けています。  体育授業の質を向上させるためには、「教材研究」が欠かせません。体育授業における教材研究とは、体育の授業の中で生徒に教えたい学習内容について、その目標や意義・方法・効果・評価などの視点から深く考え研究し、教材を生み出したり、既存の教材に対する理解を深めたりする過程のことです。

高度専門職業人である教師にとっては、授業こそが仕事の柱です。教材研究を通じた準備を通して、教師は生徒に「何をどのように教えるか」を見出し、授業の質を向上させることができます。

しかしこの教材研究に、体育は大きな課題を抱えています。当日の発表では、「教師は教材研究にどのような課題を抱えているのか」「それを解決するためのはどうすれば良いのか」ということについて、説明させて頂きます。興味がある方はぜひ一度、39番ブースへご来場ください。お待ちしております。